ゴロネ読書退屈日記

ゴロネ。読書ブログを目指している雑記ブログ。2人の息子とじゃれ合うことが趣味。

横浜アンパンマンミュージアムに行った話

 

1歳9ヶ月の息子、ハルタが『それいけ!アンパンマン』に狂った。

 

街中に出ると『アンパンマン』のキャラクターを見つければ興奮して指差し、スーパーのお菓子売り場なんかを連れていると、いつの間にか『アンパンマン』のお菓子を手に持っている事がある。家では、『アンパンマン』のDVDを見せてくれとずっとせがんでくる。家にある『アンパンマン』のDVDは数枚しかなく、ハルタは飽きずに何十回もそれを見ていた。何十回もアンパンマンは窮地に陥り、何十回もジャムおじさんはアンパンをこね、何十回もバタ子さんは「新しい顔よ!」と叫び、何十回もバイキンマンはアンパンチを食らった。僕たち夫婦は『アンパンマン』のエンドレスリピートに気が変になりそうになっている。

 

ハルタのおもちゃも絵本も大半は『アンパンマン』になってしまった。そして、ハルタは寝言でも『アンパンマン』のキャラクターの名前を呼ぶのであった。ハルタを喜ばせるために、ハルタアンパンマンを触れさせていたのだが、僕と妻はアンパンマン漬けの生活が少々しんどくなってきている。

 

しかしながら、反面、子供が生まれるまで何の興味関心もなかった『アンパンマン』に若干親しみが芽生えてきているのも事実であった。

 

 

 

平日に休みを取り、家族3人で「横浜アンパンマンミュージアム」に行った。

 

f:id:gorone89:20190115204242j:plain

f:id:gorone89:20190115204347j:plain


 

ハルタを楽しませたかった。しかし、ハルタミュージアムの敷地に入ったのに全然笑わない。……彼は絶句していた。『アンパンマン』のキャラクターが周囲のいたるところにあることにより、興奮を通り越して訳が分からなくなっている様子であった。

 

ミュージアムに到着したのはお昼頃であったので、最初に「ジャムおじさんパン工場」に寄った。アンパンマンファミリーが皆パンになっている。まじできゃわいい。食べるのが勿体無い。

f:id:gorone89:20190115215355j:plain

ひとつ315円!

 

パンをちぎってハルタに渡したが、なぜかほとんど口にしようとしない。いつもご飯をバクバクと食べるのに。食事中、周囲をきょろきょろと見て、とにかく落ち着きがなかった。

 

その後、ショーに出演していたアンパンマンたちに近づけさせたりしてみたが、やっぱり笑顔を見せなかった。いつもテレビサイズでキャラクターを見ていたので、自分より遥かにでかいキャラクターを前にして驚いてしまったのかもしれない。

 

 

 

ミュージアムの入館料は、1歳以上1500円。

 

しばらくミュージアム内を見学していると、やっと慣れてきたのか、ハルタの笑顔が少しずつ見られるようになってきた。

f:id:gorone89:20190115215512j:plain

バイキンUFOに乗るハルタ

f:id:gorone89:20190115215703j:plain

床の中の絵を覗き込むハルタ


キッズルームではアンパンマンの人形劇が行われていて、それを楽しく鑑賞した。ハルタは最後に流れた「勇気りんりん」に合わせて一生懸命に踊っていたのである。

 

アンパンマンミュージアム……1歳9ヶ月くらいのお子さんでも充分楽しめます。意外と大人の僕も楽しんでしまった。やなせたかし先生の絵も、所々に飾ってあり、そういうのにも感動したのでした。

 

f:id:gorone89:20190115220411j:plain

f:id:gorone89:20190115220455j:plain


 

 

最後にアンパンマングッズが売ってるショップを見て回った。

 

「森の本屋さん」ではアンパンマンの絵本がたくさん売っていた。店で一番人気のミニ・ブックスの絵本である『アンパンマンカレーパンマン・おむすびまん』を買った。

f:id:gorone89:20190115215825j:plain

 

襲ってきたオオカミを、カレーパンマンは必殺技で攻撃する。

 

f:id:gorone89:20190116064941j:plain

ゲロですね

必殺技を使った後のカレーパンマンはしわくちゃになってしまう。

f:id:gorone89:20190116065109j:plain

 

しわくちゃになったカレーパンマンはバタ子さんにカレーを補充してもらうのであった。めでたし、めでたし。

f:id:gorone89:20190116065153j:plain

補充の方法……笑

 

「ふわふわぬいぐるみやさん」では、ハルタバイキンマンのぬいぐるみを買ってあげた。バイキンマンハルタが最も好きなキャラクターである。

f:id:gorone89:20190116061131j:plain

 

ハルタはとにかくこのぬいぐるみが気に入ったようで、家に帰るまで手放そうとはしなかった。「バイチン……♡」とか言って、ぬいぐるみに口づけしたりしている。アンパンマンミュージアムから帰ってきてから毎夜、バイキンマンを自分の布団中に入れて一緒に寝ているのであった。

 

 

なかなか息子と遊んであげられる時間がないので、アンパンマンミュージアムがいい思い出になったようでよかった。また行こうね。

五代雄介という希望ー『仮面ライダークウガ』を見て

 

年末年始に『仮面ライダークウガ』を全話見た。視聴は10年ぶりくらいではないかな。

 

仮面ライダークウガ Blu‐ray BOX 1 [Blu-ray]

仮面ライダークウガ Blu‐ray BOX 1 [Blu-ray]

 

 

仮面ライダークウガ Blu‐ray BOX 2 [Blu-ray]仮面ライダークウガ Blu‐ray BOX 2 [Blu-ray]

 

 

仮面ライダークウガ Blu-ray BOX 3 <完>仮面ライダークウガ Blu-ray BOX 3 <完>

 

 

やはり傑作である。リアルタイムの放送から20年経った今でもその魅力は全く衰えることなく、むしろ見れば見るほど新しい魅力に気づき、物語の密度の高さに舌を巻かずにはいられない。

 

仮面ライダークウガ』が傑作である理由は、

・リアリティの高い演出

・緻密な脚本

・長短あるそれぞれのフォームチェンジを駆使した戦略の面白さ

・作りこまれた登場人物一人ひとりの人間像

クウガの敵であるグロンギの恐ろしさ

……などなどあるが、この記事ではクウガに変身する主人公、「五代雄介」(オダギリジョー)の強い人間的魅力に迫りたい。

 

 

 

五代雄介は、穏やかで優しい性格である。笑顔を大切にし、争いを好まず、強い意志を内に秘めている。そんな気持ちのいい人間性は物語の多くの場面で垣間見れる。

 

EPISODE41「抑制」での雄介の言葉が胸に刺さる。女優を夢見る朝日奈奈々は、オーディションのライバルからひどい嫌味を言われ、そのライバルを殺してやりたいという思いに駆られる。そんな彼女に雄介は「暴力では何も問題は解決しない」ということを伝えるが、彼女から「五代さんの言うことは綺麗事ばかり」と言われてしまう。それに彼はこう答える。

 

f:id:gorone89:20190109072527j:plain

 

「そうだよ!……でも!だからこそ現実にしたいじゃない!本当は綺麗事がいいんだもん!これ(暴力)でしかやり取りできないなんて悲しすぎるから!」

 

「本当は綺麗事がいいんだもん」という雄介の言葉は重い。「人々の笑顔を守る」という理由でグロンギと戦い続ける中、人間を暴力で殺害するグロンギを、クウガとして同じ暴力で殺害するというジレンマを彼は引き受けている。穏やかな彼だが、憎しみに支配され拳を振るってしまい、自己嫌悪に陥ることもあった。生きるということは、綺麗事では済まされないことは、彼が最も強く自覚しているだろう。

 

しかし、彼はそれでも暴力を許容できないし、暴力に訴えなくても、人間同士であれば対話で分かり合えると固く信じている。彼は争いのない綺麗な世界の実現は難しいと知りながらも、そのような世界の実現を決して諦めてはいないのである。

 

 

3

 

重い荷物を

まくらにしたら

深呼吸…青空になる

目をあけても つぶっても

同じ景色が過ぎて行くけど

今、見てなくちゃ…気づけない

君を連れて行こう

悲しみのない未来まで

君がくれた笑顔だけ

ポケットにしまって

僕は…青空になる

 

上は『クウガ』のED曲「青空になる」の歌詞。たまらなくいい歌である。この物語における「青空」は「希望」の象徴だ。

 

雄介は最終決戦の前、大雨に何か不吉な予感を感じている保育園の園児たちに、このように話す。

 

「この雨だって絶対止むよ。そしたら青空になる。今だってこの雨を降らせている雲の向こうには、どこまでも青空が広がってるんだ」

 

雄介こそが「青空」(=希望)である。彼の他者に対する思いやりの深さや、「みんなの笑顔を守る」ために自分の体を犠牲にしながら戦う姿を知って、周囲の人間は彼を信頼し、彼に希望を託す。

 

雄介は先ほど述べたように、争いを好まない人間である。人間をゲームとして殺害するグロンギを殺害することにも嫌悪感に近いものを抱いている。あまりに優しすぎる。

 

しかし、その優しさが彼のパワーの源でもあった。大好きな人たちを守りたいという気持ちが、彼、クウガをどんどんと強くしていく。最終決戦ではついに、その強い意志によって、アルティメットフォームに超変身する。

 

f:id:gorone89:20190109072607j:plain

 

グロンギの王である、未確認生命体第0号(ン・ダグバ・ゼバ)との死闘。大雪の中、クウガと0号は激しく殴り合い、お互い吐血する。

 

戦いの最中、仮面の下の雄介の表情が確認できるのであるが、なんと彼は泣いている。彼は殴られる痛みに泣いているのではもちろんない。相手を痛めつける苦痛に泣いているのだ。

f:id:gorone89:20190109110050j:plain

 

これまでの戦いの中でも、彼は幾度もその仮面の下で涙を流してきたのかもしれない。雄介の場合、その仮面は、「他者に自分の思い、感情を悟られない」という本来の仮面の機能を果たしているのだ。「仮面ライダー」であることの宿命の重さ、孤独、そして苦悩が、この『クウガ』という作品を通してひしひしと伝わってくる。

 

争いを嫌う、優しすぎる雄介はその宿命に非常に苦しんでいる。大人になって、彼の強さがより理解できた。宿命に耐え、戦いを続けながらも、笑顔を忘れず、周囲の人を励ます彼の姿を涙なしに見ることはできなかった。僕は雄介のような人間になれるであろうか……?

 

 

 

「誰かの笑顔を守る」ため、体に重い負担をかけるパワーアップを重ね、心をけずる戦いに身を投じる、五代雄介。彼の自己犠牲の精神には頭が上がらない。いや、彼は他者のために自己を犠牲にしているという意識すらないであろう。

 

彼は他者の喜びを、そのまま自分の喜びとしている。これは簡単なように見えて、なかなかできることではない。他者のためにした行動を、感謝されなかったり、認めてもらえなかったりして、「~してあげたのに」と憤る人は少なくない。自身の承認欲求を満たすため、他者からの感謝や称賛や見返りを常に期待して行動するのは、たとえ結果的に他者のためになったとしても、それはすべて偽善にすぎないと雄介の人とのかかわり方を見ると思えてくる。

 

どんな時代、どんなコミュニティにも、五代雄介のような人間が必要であり、求められる。他者の喜びをそのまま自分の喜びとできる人間が。生きるということは綺麗事ではないと知りながらも、理想を語り、その実現に努力できる人間が。絶望を笑顔で希望に変えられる人間が。

 

それをできる人間こそが本物のヒーローであるし、だれもがそんなヒーローになれる可能性と資格を持っているはずである。

 

f:id:gorone89:20190109110138j:plain

 

 

何かに絶望したとき、生きるのってしんどいなと思ったとき、自分の信念が揺らいだとき、自分自身の弱さに負けそうになったとき、是非『仮面ライダークウガ』を見てください。本物のヒーローがここにいます。

 

 

ゴロネ (@gorone89) | Twitter

 

2019年の4つの抱負

今週のお題「2019年の抱負」

 

①体重を5キロ減らす

 

元旦の夜に中学時代の友人と久しぶりに飲んだ。会って、友人の最初の言葉が「お前太ったな」であった。

 

近頃会う人会う人に「太った」と言われる。もう本当に会う人会う人に言われるんすよ。太った原因は、食べ過ぎと運動不足の他にはない。

 

ダイエットするか……。フリーターのとき、ミスドの食べ過ぎでかなり太ってしまい、「16時ダイエット」(16時以降は次の朝まで何も食べないダイエット)に取り組み、結果10キロ体重を減らした。しかし、今はあれをやる根気はない。やっぱり運動で健康的に痩せよう。

 

3日に高校時代のバスケットボール部の仲間とバスケをしたが、すぐに息切れして困った。日常的にバスケをやっている連中と運動を怠けていた自分の体力や身のこなし方の格差に愕然とした。しかしながら、日々運動していれば、またあれくらい体を動かせるようになるかもと希望も持った。

 

今年は日々の生活に意識的に運動を取り入れ、体重を今より5キロは減らしたい。

 

 

②本を100冊読む

 

本好きの方からしたら100冊なんてハードルが低すぎると思われるかもしれないけど、仕事がハードで中々読書時間が確保できないのに加え、ひどい遅読のため、100冊でもかなり高い目標である。

 

年末に本棚を整理したが、読みかけの本が結構あることに気づいたので、それも消化したい。例えば、角田光代訳の『源氏物語』。かなり読みやすいのだけれど、まだ「花散里」の章までしか読んでいない。

 

 

分厚い本だと読み途中で他の本に浮気してしまい、続きを読むのをしばらく放置してしまうことがよくある。こういう読み途中の本を、新しい本への散財を防ぐ目的も兼ねて、ちゃんと読み終えたい。

 

あとは今年はもっと本好きの人がオススメする本を積極的に読みたいと思っている。年末、読書ブロガーさんの1年間に読んだベスト本のまとめ記事は面白く読んだ。そういう記事を本選びの参考にしていきたい。

 

harunaさんの記事とか。

booksformams.hatenablog.com

 

僕の猫舎さんの記事とか。

www.bokuneko.com

 

今年も読書ライフを充実させたい。

 

 

③ブログを月に5記事以上書く

 

ブログを書くのは結構楽しい。一年ちょっとくらい細々と続けてきたが、少しずつ読者が増えたり、誰かの反応がたまにあったりして、飽き性な自分でもなんとかモチベーションが保てている。

 

ブログを日記としても使っている。僕は記憶力がかなり悪く(一昨日の夕飯を思い出すのに8分くらいかかる)、ブログを読み返すことによって、ああこういうこともあったなあとか、息子はまだここまでしか成長してなかったなあとか、この頃こういうことを考えていたなあとか思い出せる。

 

読書ブログを書くと、本の理解がさらに深まったりもすることにも気づいた。月に5記事以上継続的に書いて、ブログ更新を習慣化したい。

 

 

④育児に積極的に参加する

 

上の3つの目標はこの目標には優先しない。2月には新しい子供も産まれてくるので、育児に熱心に取り組みたい。ちなみに次も男の子です。

 

ゴロネ (@gorone89) | Twitter

新年の挨拶と『なぜ世界は存在しないのか』の話

 

新年明けましておめでとうございます。今年もゴロネ読書退屈日記をよろしくお願いします。

 

年末年始なにをしていたかとうと、ほとんど寝てました。夢の中でも寝ました。あとは、食べたり、カーテン替えたり、食べたり、詣でたり、飲んだり、食べたりしてました。当然太りました。あ、本も1冊読みました。

 

今年も本の感想や、日々の出来事や思いをブログにだらだらと綴っていくつもりです。

 

 

 

2019年、最初に読んだ1冊は、『なぜ世界は存在しないのか』である。

 

なぜ世界は存在しないのか (講談社選書メチエ)

なぜ世界は存在しないのか (講談社選書メチエ)

 

 

著者は、1980年生まれのドイツ哲学者の新星、マルクス・ガブリエル。

f:id:gorone89:20190103230918j:plain

かっこいい。

 

『なぜ世界は存在しないのか』……そそられるタイトルである。「『なぜ』? なに言ってるんだ。ここにちゃんとあるじゃん、世界は」と普通の読者であれば思うであろう。じゃあ、あなた方が考える「世界」って何? とガブリエルはどんどん突っ込んでくる。

 

ガブリエルは、「世界」とは「すべての意味の場の意味の場。それ以外のいっさいの意味の場がそのなかに現象してくる意味の場」と定義している。「意味の場」とは、対象が現象する仕方のことである。誤読を恐れず簡単に言ってしまうと、「世界」とは、現れ方も含めた何もかも全てが現れる場のことである。

 

そのような定義の「世界」が存在するためには様々な矛盾(この矛盾とは何かということは本書を読んでください)があり、ゆえに「世界は存在しない」とガブリエルは断言する。

 

え?待って。じゃあ、今、目の前にあるコップは? 僕自身のこの身体は? 僕が妻帯者で息子がいるという事実は? 「2019年は今より5キロ痩せる」という新年の目標は? 初夢に出てきた人面犬は? その人面犬に何か不吉なものを読み取った自身の理解の在り方は? すべて存在しないの???

 

ガブリエルは物や事実などはすべて、それぞれの意味の場に存在すると言っている。彼は「存在すること」とはつまり、「何らかの意味の場に現象すること」という等式を設定している。

 

そのようなそれぞれの「意味の場」があるだけであり、それぞれの「意味の場」すべてを包摂する場(=世界)は存在しないと本書は強調するのである。

 

 

 

ガブリエルが本書で主張するのは、「新しい実在論」である。「新しい実在論」はこれまでの形而上学構築主義といった認識論と存在論を刷新する考え方である。「新しい実在論」は、「わたしたちは物および事実それ自体を認識することができる」ということと「物および事実それ自体は唯一の対象領域(→意味の場)にだけ属するわけではない」ということのテーゼからなる主張である。

 

前者のテーゼも面白いが、特に後者のそれに僕は面白さを感じた。物や事実などの存在は、無限の意味の場に現れることができる。ガブリエルが無限の意味について語る以下の言葉が特に印象に残った。

 

わたしたちはーー少なくとも、この文章を書いている今このときは認めざるえないけとですがーー誰もがいずれは死ぬほかありません。それに不幸が数多く起こっていること、必要のない理不尽な苦しみがあることにも、疑いの余地はないでしょう。しかし、わたしたちは以下の点もわかっているはずです。すなわち、どんな物ごとでも、わたしたちにたいして現象しているのとは異なっていることがありうる、ということです。それは、存在するいっさいのものが、無限に数多くの意味の場のなかに同時に現象しうるからにほかなりません。わたしたちが知覚しているとおりの在り方しかしていないものなど存在しない。むしろ無限に数多くの在り方でしか、何ものも存在しない。これは、ずいぶんと励みになる考えではないでしょうか。

 

わたしたちが認識する物事は、どれも一面の意味に過ぎない。しかし、意味は尽きることはなく、見方によって多様な意味に出会える可能性がある。想像力(創造力)を使って捉え方を変えることによって、物や事実の新しい認識が発見できると考えると、確かに大きな自由を感じるし、生きることが楽しく思えてくる。

 

僕の知識や読解力ではまだまだ理解できてないところはあるだろうけど、腑に落ちたところは妙に興奮したし、ガブリエルの熱いメッセージには勇気づけられた。今後もガブリエルの活躍を追っていきたい。

 

 

 

 

それでは皆さん、よい今年を!

 

ゴロネ (@gorone89) | Twitter

部活動はつらいよの話

このブログで自分の仕事については書かないつもりだったのだけれど、下の記事を読んで、これは由々しき事態で他人事ではないという危機感を持ったので、自分自身の思いを書くことにした。あまりまとまりのない記事になると思いますが、ご容赦ください。

www3.nhk.or.jp

僕は公立の中学校の教員である。まあ仕事はそれなりに忙しい。忙しさゆえに心を病み、休職してしまった先生を何人か目の当たりにしている。僕の場合は、生徒の成長に関わるのが好きなのと、なんでも「まあなんとかなるべ」と楽観的に捉えてしまう性格(これが時として大きな弱点にもなる)なので、いままで教員の仕事をかなり楽しんでやってこれたし、「辞めたい」などと思ったことは一度もない。学級経営も教材研究も事務仕事も他の先生方とチームになって助け合いながら課題を乗り越えることも強いやりがいを感じている。それでも、仕事の膨大な量にどっと疲れてしまうこともあるにはある。

できればこれは無くしてほしいという業務を1つあげるとすれば、それはやっぱり部活動である。部活動を大きな負担と僕が感じている主な理由は以下の3つである。

①部活動の指導に情熱が湧かない

②体力的・精神的に疲れ果ててしまう

③自分の家族との時間が大きく奪われる

 

①部活動の指導に情熱が湧かない

僕は元々、授業、つまり教科指導がしたくて教員を目指した。授業は趣味の延長であると考えていているので、教材研究はまったく苦ではなく、目の前の生徒のためにより授業が上手くなりたいという向上心もある。

が、部活動になると、授業のときに持っていたようなやる気がどういうわけか途端に消失する。指導に情熱が湧かないのである。もちろん部活動の指導は教員の業務(教育課程外で、賃金は雀の涙ほどだけど)の1つであるし、部活動の顧問を務めることの覚悟をもって教員になった。幸い、自分は高校生のときまでやっていたスポーツの顧問になった(専門外の部活を持たれた先生は本当に大変です)。しかし、自分がプレイすることと、人に教えることは全くの別物である。努力はしてきたつもりだが、どうしてもそのスポーツの技術を「教えたい!」という気持ちにならないのである。

部活動への情熱は乏しいが、勘違いしてほしくないのは、自分の部活動に所属している生徒のことは大切に思っているということである。そのことが部活動の顧問を務める(低いながらも)モチベーションを保つ唯一の要因となっている。部活動を頑張りたいという生徒のためには出切り限りのことをしてあげたいとは思っている。けれども、自分の気持ちにも「ここまではやりたくない」という限度がある。部活動の指導にやる気がない自分ではなく、もっと部活動に情熱を傾けられる先生が顧問になっていたら、生徒も幸せだったんだろうなあ。

 

②体力的・精神的に疲れ果ててしまう

 

僕の場合、平日は大体、朝の7時から夜の8時くらいまで働く(実質昼休みはない)。それで休日が部活動に消えてしまうと体が休まる暇がなく、ぐったりしてしまう。休日の部活動で部活動で疲れ果てて、もっとも疎かにはしてはいけない平日の勤務が体が怠くて集中できないこともたびたびある。

一時期、県内でも強豪のチームを持ったことがあったが、あのときの保護者は熱心で、「もっと練習させてください」という要望も強かったので、休日にはバンバン練習試合を組んでいた。年末なんて大晦日まで練習をした。新人戦大会の肝心な試合で負けてしまい、指導力不足を保護者に責められたこともあった。あれはへこんだなあ。結局、そのチームは、地域の外部指導者と協力して指導し、夏の最後の大会で保護者も納得の好成績を収めることができた。もし初戦で負けていたらと思うとぞっとする。

部活動の指導を熱心に行っている先生が「月曜がいちばん体力的にキツくて、金曜にやっと元気になる」というあまり笑えない冗談を言っていた。部活の休みが多すぎても批判されるが、部活をやりすぎても批判されることがある。例えば、先生の中には「ああいう風に部活ばかりやっている同僚がいると、私たちが保護者から『あの先生はあんなに熱心に部活を見てくれるのに!』と言われ、部活を休みにできなくなる」とか言う人もいる(それを言いたくなる気持ちは大いに分かる)。

 

③ 自分の家族との時間が大きく奪われる

 

独身のときはまだ良かったが、結婚して、息子ができてから、部活動に時間を奪われることが本当に苦痛である。家族と休日を過ごす時間がないのは辛い。幼い息子の成長は早く、今の瞬間の成長は、当たり前であるが、今の瞬間でしか見られない。息子にもっと関わり、信頼関係を作りたい。生徒のことも大事だが、やっぱり自分の子も大事である。

部活未亡人」という言葉もあるが、育休中の妻も、できれば僕に休日を休んでもらって、育児や家事を分担してもらい、羽を伸ばしたいと思っているだろう。

 

 

部活動でしかできない教育もあるし、実際自分も中高生のときに部活動から多くのことを学んだ。しかし、やっぱり部活動は教員にとって負担が大きすぎる。部活動による多忙で心を病んでしまっている先生も多くいる。それでも、職場で「部活動をもっと減らしましょう!」と声を大にして言うことはできない。なぜなら、部活動の指導にやりがいを感じている先生も少なくないからである。部活動の顧問になりたくて教師になった人もいる。そういう先生は昨今の部活動縮小の動きを嘆いてたりしている。しかし、部活動指導に熱心な先生を批判することはできない。事実上、部活動指導は教員の仕事であり、部活動の顧問を目指して部活動の顧問になり、熱心に指導をすることは何ら問題はない。むしろ僕はそういう先生を尊敬している。

ただ、繰り返すが、僕を含め、部活動指導を負担に感じている教員は多く、部活動のために体力的・精神的余裕を失っている。部活動さえなくなれば、より一層教材研究などの研鑽に時間が割け、教育の質も上がるはずである。

この状況を変えるには、教員の働き方の大胆な改革が必要である。部活動の指導や引率の時間への賃金を上げる政策など愚の骨頂だ。お金が欲しいのではなく、休める時間が欲しいのである。

部活動における大胆な改革とは、教員の業務から部活動を切り離すことである。部活動が担っていた役割は、地域のクラブチームや教室に全部任せる。それしか教員の負担を減らす方法はないし、それを進めていくべきである。

部活動やそれ以外の業務の働き方改革が進み、心の病で休職してしまう先生たちが一人でも減ることを願うばかりである。

グロンギ語で2018年を振り返る

近頃、『仮面ライダークウガ』を見返していて、自分はやっぱり未確認生命体であると確信したので、グロンギ語でこの一年を振り返ります。

 

 

1月

ジャドドルグボグ、「パパ」ドギゲスジョグビバデデゾンドグビグセギバダダ。バンバギロ「パパ」デデギパゲダバガ。ズシゴゼギョグギャン「ハレノヒ」グギバブバダダゲギゼ、ズシゴゼゾビセババダダゴンバンボパゾンドグビバパギゴグザダダ。


2月

「シズオカ」ビバゾブゼショボグゾギダ。ザジレデボバゾブグシギビンゼボショボグゼダボギバダダ。ババシングジョギン「ソダネー」グレヂャヂャザジャダダ。ギョブダゼロギゲゼロズドド「ソダネー!」「ソダネー!」ドセンボギデダ。


3月

ルグボグパパンガギビバダダ。ダンジョグヂビ「ディズニーランド」ビギダダ。「ミッキー」ドギャギンゾドダダ。


4月

ジロドンザバヂダギバギビギダダ。ザバヂグドデロビセギザダダグ、ルグボパゴヂゲデダ。ジャダギンゴビブガゴギギバダダ。「ユーチューブ」ンゾンギャガギュグゲビガセラギダベ。ボパギ、ボパギ。


5月

ヅランジババビバゲダダ。ジロドンゴラヅシビジヅンロルグボロザギボグズン!!「アメフト」ジベングガダダボロボンヅビザ!!ゾンドグビガセパジュスゲバギ!!!グモモヅランボバザバリビロゴベバギ!!!!ゲビゴボ!!!!!

f:id:gorone89:20181227173407j:plain

 

6月

「サッカー」パパパスゾバムムボベギョギョグドドバレンドビギンギュヅギラギダベ。「サッカー」ゼンゼンビョグリバギベゾ。ゴセジョバ、「テニス」パルヂュグビバダダ。ジャママシグゴギベ、「ナダル」パ。「ナダル」デデブヂビザグドビロヂギギ。ナダルナダルナダル


7月

ボンボソバサルグボングンヂガギギグンヂビバデデビダ。ギソ、バダヂ、ビゴギグゾゾジョギ。ヂゾグンボグビュグバゴリジャゲンジョグザダダ。グゴブガヅギバヅザダダバガ。


8月

「ヤマネカイチョウ」、グロンギ

f:id:gorone89:20181227174008j:plain


9月

ゴダガヂャンヂビバゾブゼギダダ。ゴダガヂャンパバリグギソブバデデギダ。ゴダガヂャンパ「オオサカナオミ」ンズァン。ジュグギョグゴレゼドグ。ドデデロバンゾグギダ。

 

10月

ドビバブルグボグ「アンパンマン」ビザラデデダギゼンザダダ。「アンパンマン」ンゴロヂャジャディィヅギゼィィバゾダブガンバデデガゲダ。ログギゲジュググ「アンパンマン」ザサベゼグ。


11月

ドギセビドジボレサセダシ、ブスランダギジャグマンブギダシ、ジゲゴシギママギギダシ、ガギガブバヅビザダダ!ギゴドロゼンゼンゴパサバギギ!

ギゴドゾゴゲ ギゴドビゴパセスバ

ドギグボドダグガスベゾ、ズドドギゴドビゴパセデダ。

 

12月

クウガ」ゾガギギョバサリバゲギデギス。ガガジャママシ「クウガ」ルバヅブパ!クウガ!!クウガ!ゴセサンババラゾリンバボソギジャガデデ!!!ギヅバゼデデゲゴセググロンギンズブギュグギデジャスバサバ!!!ラデデソジョ、クウガ!!!


ゴセゼザリバガン、ジョギゴドギゾ!

父親になって2回目のクリスマスの話

クリスマスイブイブ(12月23日)

 

ロックマンX』がクリアできない。

 

f:id:gorone89:20181226111237j:plain

 

3DSのヴァーチャルコンソールでダンウンロードした。子どものときに欲しかったがなかなか買ってもらえなかったスーパーファミコンのソフト(当時は1本7〜8千円した。たまに1万円を超えるソフトもあった)を、今や携帯ゲーム機で格安でプレイすることができる。いい時代になったなあ。

 

僕はゲームが結構好きなのであるが、実はゲームのセンスとゲームに取り組む根気が圧倒的に欠落している。任天堂ハードを中心にいくつものゲームに挑戦してきたが、全クリできたゲームは片手で数えるほどしかない。

 

ロックマンシリーズは特に難易度が高い。小学生のときに親にねだって、人気作『ロックマン7』を買ってもらったが、ひとりのボスも倒すことができず、購入3日くらいで飽きてしまった(ごめんなさい)。

 

しかし、大人になった今であれば、クリアできるであろう(謎の自信)。僕は小学生当時『ロックマン7』と並んで欲しかった『ロックマンX』をダウンロードし、現在果敢にプレイをしている。もちろん全クリが目標。

 

『X』は初プレイ。普通のボスには手こずりながらも、YouTubeに投稿されている攻略動画を参考にし(!)、1日1殺のペースで倒していき、12月23日時点でなんとか全員を倒すことができた。残すはラスボス、「ジグマ」である。

 

しかし、「ジグマ」のコースに入り、一歩も進むことができなくなった。いくつものリフトをジャンプで登っていく箇所があるのだが、不器用な僕は、ここがうまく攻略できない。一度でもジャンプのタイミングを間違えると、奈落の底へヒューンである。

f:id:gorone89:20181226111427j:plain

 

正直諦めかけた。僕は一旦気持ちを落ち着かせるために、アイロンビーズで「エックス」を作った。

 

f:id:gorone89:20181226111630j:plain



逃げちゃダメだ。年内にはクリアしたい。少なくとも平成が終わるまでには……!

 

 

クリスマスイブ(12月24日)

 

日曜日なのに朝から仕事だった。深夜に「文化系トークラジオlife」を聴いていたため眠い。コメダ珈琲で朝食を摂りながら、読書をした。最近読んでいるのは『はじめてのアメリ音楽史』。

 

はじめてのアメリカ音楽史 (ちくま新書)

はじめてのアメリカ音楽史 (ちくま新書)

 

 

アメリカ音楽の父」であるスティーブン・フォスターの章を読んだ。フォスターはミンストレル・ショー(黒人に対する軽蔑と揶揄を売りものにした大衆芸能)に楽曲を提供したり、歌曲において人種差別的表現あったりして、長い間、偉大な音楽家とはみなされていなかったそうだ。しかし著者の田中哲彦はジェームス・M・バーダマンとの対談の中で、「後世の人たちから『人種差別主義者』といわれることもあるフォスターですが、音楽作品のなかで黒人奴隷に人間的感情を与えた最初の白人という見方もできます。」とフォスターを評価している。

 

中学生のとき、フォスターの『主人は冷たい土の中に』を音楽の時間に歌ったなあ。

m.youtube.com

 

 

仕事を終え、帰り途中、ケンタッキー・フライドチキンに寄り、予約していたクリスマスパックを受け取った。ケンタッキーの前には行列。鶏にとってはクリスマスなんてたまったものではないだろう。海外では七面鳥が食べられているのに……!

 

家に帰ると、妻の妹さんが遊びに来ていた。1歳の息子・ハルタは妹さんと実家のジジババからもらったクリスマス・プレゼントに遊び疲れたのか寝ていた。

 

ジジババからもらっのは、踊るアンパンマン人形。

f:id:gorone89:20181226111740j:plain

 

妹さんからは、ふるえるアンパンマンボール。

f:id:gorone89:20181226111808j:plain

 

サンタの帽子を被り、スパークリングワインを飲みながら、大人3人でゲームキューブの『マリオパーティ6』をプレイした。やはり僕はビリだった。CPにも負けた。

 

 

クリスマス(12月25日)

 

久々の休日。午前中、妻は妊婦の定期検診を受けに近くの病院に行った。現在、妊娠31週目。第二子は妻のお腹の中で順調に育っている。

 

妻が病院に行っている間、洗濯と掃除をした。ハルタアンパンマン人形と一緒に腰を振って踊っていた。

 

午後はハルタのクリスマスプレゼントを買いにトイザらスへ行った。アンパンマンのおもちゃが並んでいる棚の前でハルタは大はしゃぎ。結局、アンパンマンのブロックを買ってあげた。もううちはアンパンマンのおもちゃだらけ。兄貴は得だね、なんでも新しいものが買ってもらえて。

 

ブロックラボ はじめてのブロックワゴン(アンパンマン)

ブロックラボ はじめてのブロックワゴン(アンパンマン)

 

 

夜は年賀状を書きながら、映画『この世界の片隅に』のDVDを見た。

 

この世界の片隅に [DVD]
 

 

最後の30分は映画から目が離せなくなり、ボロボロ泣いた。やっぱり戦争だけはいけません。本当に。

 

 

クリスマスイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイブ(12月26日)

 

次のクリスマスは本格的なサンタの格好をしてみようと思い立った。