ゴロネ読書退屈日記

ゴロネ(89年生まれ)一児の父。読書ブログを目指している雑記ブログです。息子ハルタとじゃれ合うことにはまっています。

福井での日曜日とウサギとカニの話

 

 

博物誌 (新潮文庫)

博物誌 (新潮文庫)

 

 

 兎  Les Lapin

 

 半分に切った酒樽の中で、ルノワアルとルグリは、毛皮で温かく足をくるんだまま、牝牛のように食う。彼らはたった一度だけ食事をするだけだが、その食事が一日中続くのである。

 新しい草をついやらずにいると、彼らは古いやつを根元まで齧り、それから根さえをも嚙みちぎる。

 ところが、ちょうどいま、一株のサラダ菜が彼らの前へ落ちて来た。ルノワアルとルグリは、一緒に、早速食い始める。

 鼻と鼻とを突き合わせ、一生懸命食いながら、頭をふり、耳に駆け足をさせる。

 とうとう葉が一枚だけになってしまうと、彼らはめいめいその一方の端を銜えて、競争で食い始める。

 彼らは、笑ってこそいないが、どうやらふざけ合っているように見え、葉っぱをすっかり食べてしまうと、兄弟の愛撫で唇をよせ合うように見えるかもしれない。

 

 

 

福井にある妻の実家に一泊した。

 

2日目の朝目覚めると、ハルタのほうが先に起きていた。

 

生後8か月のハルタは最近つかまり立ちを覚えた。小さな手で布団に寝転がっている僕の体をつかみ、登ろうとしてきた。

 

か!わ!い!い!

 

自分の布団にハルタを寝かせ、ウサギの生態が書かれた絵本を読んであげた。この絵本は妻が小さいころに読んでいたものだ。

 

ハルタはにこにこしながら絵本を眺めていて、絵本に描かれた写実的なウサギの赤い目を突っついたりしていた。

 

 

 

午前10時ごろに、妻の親戚が家に集まり、妻の祖父の法事が始まった。久しぶりの正座はつらい。

 

仏壇の前でお経を読んでいるお坊さんの後姿を見て、僕の祖母の真っ赤になった顔を思いだした。

 

子供のころ、僕の祖父の法事で、お坊さんがお経を唱える中、祖母が顔を赤くしながらクスクスと笑い始めたのである。

 

お経の調子が、どうやら祖母のツボに入ったらしい。祖母の周りにいた家族が祖母のクスクス笑いを止めようと小突いたりしていたが、やがてその笑いが周りに感染していったのをよく覚えている。

 

絶対に笑ってはいけない状況は、ときに止めるこのできない笑いを誘発するらしい。

 

 

 

法事のあと、親戚一同での会食が近くの民宿で行われた。

 

ハルタを連れて、親戚一人ひとりにご挨拶をした。高齢のおじいさん、おばあさんばかりで、何を話しているのかほとんど聞き取れず、宇宙人と会話している心持であった。

 

食事は新鮮な海鮮料理づくしで、とても豪華だった。刺身など、自宅の近くのスーパーにパックで売っている刺身とは比べ物にならない美味しさで、これだけではるばる福井まで来た甲斐があったと思った。

 

刺身も美味かったが、越前ガニも美味かった。妻の親戚の真似をしながら、カニを丁寧に解体し、黙々とほじくって食べた。自分のカニを食べ終わると、妻のカニも食べた。(妻は福井の人間なのに、カニアレルギーなのである。笑える)

 

食事する部屋がどうも暖房が効きすぎて暑かったので、食べ終わると、ハルタを抱いて涼みに廊下に出た。

 

廊下の窓から、海が見える。いつの間にか雨が降っていた。

 

「もう少し大きくなったら、パパと海に釣りに行こうね」とハルタに言った。息子はまだ8か月なので言っている意味は分からないかもしれないが、育児書にとにかく話しかけることがいいと書いてあったので実践している。

 

前回福井に来たときは、まだハルタは生まれていなかった。あのときも雨が降っていた。

 

 

 

前回は、義父にお土産として焼酎を持って行った。

 

福井の家に着いた時には、義父は金沢のボウリング大会に出かけていて家におらず、夜遅くになってやっと帰ってきた。

 

僕は焼酎をつぎながら、帰ってきた義父とお膳を囲んでたわいもない話をした。外から雨の音が聞こえる。

 

今思いついたかのような感じで僕は義父に言ってみた。

 

「娘さんと結婚させてください」

 

 

 

久しぶりに遠出をして、リフレッシュになりました。師走も家族のためにがんばる。