ゴロネ読書退屈日記

ゴロネ(89年生まれ)一児の父。読書ブログを目指している雑記ブログです。息子ハルタとじゃれ合うことにはまっています。

初めて「パパ」と言った息子の話とベーシックインカムの時代よ、早く来いの話

 

息子のハルタ(生後9ヶ月)が変な癖を覚えた。

 

痰のからんだおじさんのように、のどを震わせ「カッ!カッ!」と声(というか音)を出すのにハマっているのである。

 

こちらがふざけて「カッカッ」と言うと、すかさず「カッ!カッ!」と返すようにもなった。こちらの姿が見えていなくても、「カッカッ」と言うと、「カッ!カッ!」と返すのである。こやつはなんだ。

 

しかし、そんな姿も愛くるしい。最近では仕事中も息子のことが気になって仕方がない。

 

会社で仕事を終えてスマホを見ると、妻からLINE。

 

ハルタが初めて『パパ』って言ったよ!」

 

なっ、なに~!僕は全速力で帰宅した。生まれて間もないのときから、ハルタの近くで「パパ」と繰り返しつぶやいてきた甲斐があった!

 

妻がハルタに「パパが帰ってきたよ。パパって言ってごらん。パパ」と言った。

 

ハルタは一度口を開き、そして上唇と下唇を重ね、破裂音を出した。

 

「パッ……パ」

 

パパって言ったあ!!僕は涙目になった。

 

パパをパパと認識してパパと言ったわけではなさそうだが、息子の口からパパという音が出たことだけでもう感無量であった。

 

もう一度聞きたい。「もう一度、パパって言ってごらん。パパ」と僕は言った。

 

ハルタは口を開いた。

 

「カッ!カッ!」

 

「ちがうだろ〜!!」

 

 

2

 

年末年始のお休みはかなりの時間をハルタとの触れ合いに割いた。

 

仕事が始まり、ハルタとの時間が大幅に減ってしまい、寂しくて会社に行くのが辛いのである。

 

 

3

 

年始に『人工知能と経済の未来』を読んだ。

 

 

  この本によると、今後AIを搭載した機械が人々の雇用を順調に奪っていくと、今から30年後の2045年には、全人口の1割ほどしか労働しない社会になっているかもしれないそうだ。

 

僕みたいな役立たずは真っ先にAIに仕事を奪われるであろう。仕事がなくなることで自分や自分の家族との時間が増えるのはいいけど、収入がなくなってしまい、飢えて死んでしまうよ。

 

9割の人が職を失ってしまうそんな時代を救う現実的な制度として、筆者がおすすめしているのが、「ベーシックインカム」である。

 

 私は、純粋機械化経済において、労働者の所得を保証するために最もふさわしい制度は、「ベーシックインカム」だと思っています。「ベーシックインカム」(Basic income,BI)は、収入の水準に拠らずに全ての人に無条件に、最低限の生活費を一律に給付する制度を意味します。また、世帯ではなく個人を単位として給付されるという特徴を持ちます。BIを「子ども手当+大人手当」つまり「みんな手当」と考えれば分かりやすいでしょう。

 

労働なしに収入が得られるなんて!早くベーシックインカムが導入される時代がやってこないかなあ。

 

 

 

そして、2045年ーー。

 

僕は55歳になり、ハルタは27歳になっていた。

 

お正月ということで、実家にハルタが嫁と生まれたばかりの息子を連れて新年の挨拶にやってきた。

 

「うおっ、親父!どうしたんだ、その腕は!」とハルタはリビングに入ってくるなり、僕の右腕を凝視して言った。

 

「いや~、おととしに仕事をやめてからあまりに暇で、『ロックマンVR』を全シリーズクリアしたんだけど、これめちゃくちゃ面白いわ。臨場感がたまらん。もうヴァーチャルの世界じゃ我慢できなくなって、退職金つぎこんで腕をロックバスターにしちゃった」と僕は自慢げに言った。

 

ハルタは呆れ顔である。「近頃サイボーグ化が流行ってるけど、一部とはいえ、体を機械にするのには抵抗があるなあ」

 

「お前だって体中にピアスを開けてるじゃないか。それと変わらないよ。いずれは全身サイボーク化して、300歳まで生きたいなあ。……ところで孫は元気?」

 

「最近やっとハイハイを覚えて、いろんなサイトを這いずり回って学習してるよ」

 

ハルタがiPhone23を取り出し、操作を始めると、赤ん坊のホログラムがコタツの上に現れた。そのホログラムの孫は、もの珍しそうに部屋の中をきょろきょろと見回している。

 

「生身の孫もつくってくれないかなあ」と僕。

 

ハルタはむっとした表情を見せる。「この子は正真正銘うちの子だぜ。おれと嫁さんの遺伝子情報をちゃんとインプットしたんだから。生身の子に比べて、温かみは少ないけど、病気や事故のリスクも低いし、なにより養育費がかなり抑えられる」

 

孫が僕のほうを向いた。そして僕の目をじーっと見つめ、声を出した。

 

「ジジ!」

 

「あー!ジジって言ったあ!かわいいなあ、おまえ」

 

 

いやはや、未来には夢がありますね。