ゴロネ読書退屈日記

ゴロネ。読書ブログを目指している雑記ブログ。2人の息子とじゃれ合うことが趣味。

疲れたときは漫画を読もうの話など

1 退勤のため息の話

 

20時近くになり、そろそろ仕事を切り上げようと帰り支度を進め、自分のデスクの引き出しを開けると、そこにはグラビアアイドルのクリアファイルがあった。「ヤングジャンプ」かなんかの付録である。

 

どうせいつも通りT先輩のイタズラであろう。「やれやれ」という村上春樹的嘆息のフレーズが頭の中に自然と浮かんだ。

 

僕は先輩に直接文句を言いに行こうとしたが面倒になり、荷物を背負いガムテープとクリアファイルを持って外に出た。そして、駐車場に停めてあるT先輩のスポーツカーのフロントガラスにクリアファイルをガムテープでしっかりと貼り付け、そのまま帰った。

 

僕は帰りの車の中で休日の買い物の計画を立てた。ここのところ出費がかさむ上に妻の育休手当がなくなり、生活費が心許なくなってきた。

 

クレヨンしんちゃん』の野原ひろしのすごさよ。春日部に一軒家を持ち、専業主婦の妻と子供2人を養う経済力。まじリスペクト。

 

生きるのってシンドイなあ。別に今の生活に満足してないわけじゃないけど、子供の頃は将来こんな生活をしてるだなんて想像もしていなかった。

 

 

2 漫画家になりたかった少年時代の話

 

10代の頃、将来漫画家になりたいという夢を持っていた。

 

小学生低学年の頃は「月刊コロコロコミック」に熱中し、『スーパーマリオくん』を真似た漫画を自由帳に描いていた。そして小学生の終わり頃空前の『遊戯王』ブームが到来し、それをきっかけに『週刊少年ジャンプ』の愛読者になった。いつしか自分も「ジャンプ」で漫画を連載したいと思うようになり、オリジナルの漫画を描くようになったのである。

 

中学生のとき漫画の描き方を調べ、電車に乗って画材屋まで行きGペンなど漫画を描く道具を買い揃えた。それを使ってコツコツと絵の練習をし、高校で部活(バスケ部)を引退した17歳の夏、「よし!今までの集大成の漫画を描き、『ジャンプ』の新人漫画賞に投稿しよう!」と決意した。

 

1ヶ月寝る間を惜しんで描き続け、ついに45ページのストーリー漫画が完成した。僕は完成した漫画を、できるだけ客観視し冷静に読み直した。そこであることに気づく。

 

……なんて絵が下手なんだ。

 

いや、薄々気づいてはいたんだけど、このとき初めて自分の画力の低さと正面から向き合い、それを認めた。その漫画は一応投稿したが、当然賞にはかすりもしなかった。僕はおとなしく受験勉強に気持ちを切り替えようと思った。

 

が、諦めきれない。投稿した作品が受賞しなかったのは、絵がヘタクソだったせいだ。ストーリーは絶対に面白い(と当時は思い込んでいた。無根拠な自信に満ち溢れていたのです)。

 

そこで、自分より遥かに画力の高い弟に頼み込んで、自分の漫画をリライトしてもらった。そのリライトしてもらった漫画を投稿したところ、賞の最終候補まで残った(賞金は5万円)。

 

「ジャンプ」の編集者さんから電話がきて、実際に兄弟2人で集英社に足を運んで漫画のアドバイスをもらったりした。しかし大学生になった僕は読書や映画鑑賞に傾倒するようになり、急速に漫画を描くことへの興味を失った。そして、漫画を描いていたことは、ただの青春時代の思い出の一つと化したのであった。

 

 

3 疲れたときは漫画を読もうの話

 

10代の頃よりは熱心に読まなくなったが、今でも漫画を読む。寝る前の読書は日課にしているが、仕事で疲れていると、びっちり活字の並んだ本だと内容が頭に入ってこないことがある。

 

そういうときは漫画を読む。どんなに疲れていても、漫画であれば楽しめる。

 

この前読んだのは、岡崎京子の『リバース・エッジ』。

 

リバーズ・エッジ オリジナル復刻版

リバーズ・エッジ オリジナル復刻版

 

 

おもしろい……! 恥ずかしながら岡崎京子の漫画をこれまで読んだことがなかった。

 

『リバース・エッジ』のような青春時代を送ったわけではないけど、あの頃の焦燥感や虚無感はわかるような。とにかく承認欲求に駆られていた。

 

消費という記号こそが自分という人間を主張する唯一の手段であり、この物語の少年少女たちは性愛さえも記号の一部として捉えているように思われる。

 

しかしながら、消費だけではいつまでたっても生の実感は得られないし、しっかりとしたアイデンティティを確立することはできない。だからこそ、記号と戯れることしか知らない不安定な彼らは、生々しい「死体」に惹かれたのではないだろうか……。

 

 

4 ここんとこ金髪にしたいという気持ちが高まっている話

 

ここんとこ金髪にしたいという気持ちが高まっている。