ゴロネ読書退屈日記

ゴロネ。読書ブログを目指している雑記ブログ。2人の息子とじゃれ合うことが趣味。

財布を落とした話

 

同じ過ちを繰り返さぬように書き残す。

 

とりあえず、酔っ払っていた。居酒屋で2人の友人と大いに飲んだあと、甘いものが非常に食べたくなり、コンビニで棒付きアイスを購入した。あの時確かに財布はあった。夜の9時半くらいであったと思う。

 

アイスを頬張りながら、友人と二次会のカラオケへ向かって歩いた。途中、アイスのかけらが道に落ちた。友人がそれを見て、「3秒ルール!大丈夫!まだ食える!」と小学四年生みたいな発言をした。僕はちょっと躊躇した(その間、10秒経過)が、そのアイスのかけらを拾って口に入れた。「うん、くっついた砂がじゃりじゃりしていてなかなか美味しいね。新食感」なぞと言ったのを覚えてる。

 

カラオケに着いた。そこで、ポケットに財布が入っていないことに気づいた。おーまいごっど。ポケットの中には、スマホ、キーケース、さっき食べたアイスのゴミしか入っていなかった(この日、カバンは持っていなかった)。僕は冷静になることに努めた。

 

友人に財布を落としたことを伝え、一人、来た道を戻り、財布を探した。カラオケからコンビニまで800メートルほど。が、どこにも落ちでおらず、コンビニまで戻ってきてしまった。うわあああ。

 

あの中には、現金のほか、運転免許証、キャッシュカード、クレジットカードなどすべて入っている。一気に酔いが醒めた。コンビニの店員さんに財布が届いていないか聞いたが、店員さんは届いていないと言う。僕は財布の特徴と自身の連絡先を店員さんに伝え、もう一度カラオケまでの道を這いずり回るように探した。

 

だが、やはりない。僕は財布が見つからなかったことを友人に伝え、「本当に申し訳ない」と言って、家に帰ることにした。帰る途中、カード会社に連絡し、すべてのカードを利用停止にした。

 

 

「スラれたんじゃない?」 と妻は呆れ顔で言った。財布はポケットには入れない、飲み会のときは運転免許証や大切なカードは家に置いていったほうがいいなどと、まあごもっともなアドバイスをされた。「ホント、自分がバカで、注意散漫のクズ野郎でした」と僕は懺悔した。「……新しい財布を買ってあげるね」と妻。優しい。

 

明くる日曜日、2歳の長男・ハルタと歩いて警察署に行った。うだるような暑さであった。いつの間に夏になったんだ。警察署で遺失物届を出した。そこで運転免許証を再発行するにはどうすればいいか、警察の方に尋ねた。

 

とにかく運転免許証がないのが困る。まず運転ができない。車通勤をしているので、これはきつい。それより困るのは、運転免許証を含め、自身を証明できるものはすべて亡失したので、自分が自分であることを証明できないことである。新しいカード類を作るには、まず自身を証明できるものが必要である。いかに「おれはおれなんだ!」と叫んだところで、それを証明できるカードや書類がなければ、誰も自分だと認めてくれない社会のシステムになっていることに気づいたのであった。

 

僕が住む神奈川県では、免許を再発行するには、横浜にある二俣川免許センターに平日に行かなくてはならないそうだ。はあ、あんな遠くに行かにゃならんのか。しかも平日……。財布を落としたことを再び後悔し、再び落ち込んだ。

 

月曜日、会社を早引きし、二俣川免許センターに行った。運転免許証の再発行にも自分を証明できるものが必要であるが、幸運なことに、会社に写真付きの社員証があった。これが証明に使える。

 

免許センターには免許を失くし、再発行に来ている人が大勢いた。なんか安心した。免許を失くした人って自分だけじゃなかったんだ、あははのは。再発行の手数料として、3500円を泣きそうになりながら支払った。再発行申請書を提出し、新しい免許証が出来上がるのを待った。2時間は待った。読書がかなり捗った。免許の再発行に行く際には、必ず暇つぶしの道具を持って行きましょう。

 

イスで再発行を待っているとき、となりに座って同じく再発行を待っている若い男性はウトウトしていた。僕は彼が手に持っていた運転免許証等亡失事実てん末書の内容をチラリと見てしまった。そこには「盗難」と記してあった。舟を漕いでいた男性は、手に持っていたそれらの書類を手放し、すべて床に落とした。彼は落としたことに気づき目覚め、僕はそれらを一緒に拾ってやった。まったく……、こうやって不用心だから、大事なものを失くすんだよ(お前が言うな)。

 

そしてやっと新しい運転免許証が手に入った。新しい免許証には、「令和」の文字があった。

 

☎︎

 

後々のため、僕の母と妻の電話での内容も記す。

 

妻「そうなんですよ。酔っ払ってて、財布なくしちゃって」

 

母「まったくあいつは……。ちゃんとガツンと言ってやんなきゃ、ダメだよ」

 

妻「でも『自分はクズ』だとか言って、すごく落ち込んでて、かわいそうになっちゃって」

 

母「そうだよ、あいつはクズだよ。甘やかさないように」

 

☀︎

 

で、運転免許証を再発行してから2日後、財布は見つかった。警察署から、あなたのもの思われる財布が届いていると連絡があった。急いで警察署に行くと、それはまさしく僕の財布であった。財布には運転免許証もカード類も現金もすべて入っていた。届けてくれた人、本当にありがとうございます。

 

お礼がしたく、警察で届け主を尋ねると、届け主はとあるスーパーの従業員であった。そのスーパーは、あの最後に財布を使ったコンビニから50メートルほど先にある。記憶を一生懸命辿ってみると、そのスーパーの前にあるゴミ箱を、食べたアイスのゴミを捨てようと見つめていたことを思い出した。しかし、実際にゴミ箱に寄ったかどうかまでは思い出せない。とりあえず、アイスのゴミはずっとポケットの中に入っていた。

 

……も、もしかすると、アイスのゴミをゴミ箱に捨てようとして、財布をゴミ箱に捨ててしまったのではないか。……まさかね〜。……しかし、自分ならやりかねない。酔ってたし。

 

スーパーにお礼に行ったが、どこで財布を見つけたかは聞けなかった。もしゴミ袋の中にあったとか言われたら、自分が大バカ者だと証明されることになる。

 

とにかく今回の件では、様々な点で深く反省し、よい教訓を得ました。今後同じ過ちを繰り返さないよう気をつけ、失くし物で困っている人にはどんどん手を差し伸べていきたいと思います。てへぺろ