ゴロネ読書退屈日記

ゴロネ。読書ブログを目指している雑記ブログ。2人の息子とじゃれ合うことが趣味。

2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年下半期に読んだ、心に残る10冊の本

gorone89.hatenablog.com 2019年下半期に読んだ本の中から、心に残った10冊を紹介します。 『明暗』(夏目漱石) 明暗 (新潮文庫) 作者:夏目 漱石 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2010/01 メディア: 文庫 30歳の痔持ちの主人公に妙な親近感を抱いた。登場…

妻の実家でゴロゴログダグダ

ここ2週間ほど怒涛の日々であったが、なんとか26日に仕事は納まった。26日の夜は勝利に酔いしれていた。誰かに勝ったわけではない。自分に勝ったのだ。逃げ切った。不恰好であったが、自分にしてはいい走りだった。夕飯に、ロピアで買ったサーモンとスモー…

『スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』の話ー「スカイウォーカー」の名を受け継ぐ必然について

1 『スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』を映画館で見た。 『スターウォーズ』新シリーズの、エピソード7『フォースの覚醒』、エピソード8『最後のジェダイ』があまりに期待外れな出来だったので、それほど期待せずに、シリーズ最終作である今作、…

『レモン哀歌』の話ーなぜ光太郎は智恵子の写真の前にレモンを置くのか?

1 1911年(明治44年)12月、詩人でもあり彫刻家でもある高村光太郎と、洋画家の長沼智恵子は、光太郎のアトリエで運命的な出会いを果たした。2人はすぐに恋に落ちた。 智恵子と光太郎 以前の光太郎の詩は、社会に対する怒り、迷い、苦悩に満ちたものであっ…

僕のコーディネートを見てください。-『ポケットモンスター ソード/シールド』

近頃ブログを更新していなかったのは、ポケモンの新作をやっていたからです。 夜にコツコツと『ポケットモンスター シールド』を進め(妻は『ソード』をプレイ)、一応メインストーリーはクリアしました。 『ポケットモンスター ソード・シールド』ダブルパ…

自尊感情を育てる必要はあるのか……?の話

1 2019年の新書の中でいちばんの話題作であろう『ケーキの切れない非行少年たち』を読んだ。 ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書) 作者: 宮口幸治 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/07/12 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 児童精神科医…

『居るのはつらいよ』を読んでーデイケアと学校の共通点の話など

1 愛聴しているラジオ番組「文化系トークラジオLife」(TBSラジオ)の前回(10月27日放送)のテーマは「いま友達と集まるならどこですか?~ポスト居酒屋コミュニケーションの時代」であった。 9月にキャンプに行ったばかりの僕は、「いま友達と集まるなら…

「知」と「愛」のバランスの話ー『善の研究』を読んで

1 近頃、「あたま」を使いすぎている。頭蓋骨の間からプスプスと煙が出ている感覚がする。 「考える」とか「判断する」といったことにウンザリしているのである。ブルース・リーだって「Don't think. Feel!」と言っていたじゃないか。……感じたことを感じた…

オーディオブックの衝撃

今年の目標の一つは本を100冊読むことであったが、年末までにその目標を達成できないであろうことは明白であった。言い訳をするが、本を読む余裕がないのだ。学生のころであれば、年間100冊くらいなら、なんなくクリアできたであろうが、自身の今の生活を顧…

『人生論ノート』の「孤独について」の章を読んで考えたこと

1 孤独は山にはなく、街にある。一人の人間にあるのではなく、大勢の人間の「間」にあるのである。孤独は「間」にあるものとして空間の如きものである。「真空の恐怖」ーそれは物質のものでなくて人間のものである。 人生論ノート (新潮文庫) 作者: 三木清 …

あ〜そこは亀有〜♪ あ〜きっと亀有〜♪ の写真

浅草観光の帰りの車で、僕は運転しながら、浅草には両津勘吉の実家の佃煮屋があるんだという話をきっかけとして、妻に『こちら葛飾区亀有公園前』の魅力を熱く語った。妻は小学2年生まで亀有に実際暮らしていたのだそうだが、『こち亀』のことを知ってはい…

キャンプなど友達と遊んだ話

1 木曜の夜、ヒゲ(あだ名)が自宅にやってきた。ヒゲは高校時代からの友人であり、高校生の頃から髭を蓄えていた。『SLAM DUNK』の野間忠一郎みたいに。 野間忠一郎 現在、ヒゲの奥さんと1歳のお子さんは実家に帰っていて、彼は暇らしい(なぜ実…

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』、たまらなく好き。

1 ロマンティックな映画でもあったなあ。クエンティン・タランティーノの、あの頃のハリウッド、そしてシャロン・テートへの深い愛を感じずにはいられなかった。 マーゴット・ロビー演じるシャロンが、自分の出演している映画を映画館にふらりと見に行くシ…

カービィカフェに行ってきました!!の写真

夫婦ともに任天堂のゲームキャラクターが大好きで、その中でも「星のカービィ」は特にお気に入りです。東京スカイツリータウン・ソラマチにあるカービィカフェにいつか行きたいねと以前から夫婦で話していましたが、2歳と0歳6ヶ月の2人の息子を連れ、つ…

なんとなく、ビックリマンの話をしてみる。略して「なんクリ」。

▽ 今年の夏は絶好調だ。その理由はいくつか挙げられるけど、最大の理由は、長年苦しめられていた痔₁の症状が改善したことであると思ってる。 初めて痔になったのは高校2年のとき。私はパナソニック₂のMDウォークマン₃でバンプオブチキン₄などを聴きながら…

イリイチの思想ー『脱学校の社会』を読んで

1 社会思想家であるイヴァン・イリイチの『脱学校の社会』を読んだ。 脱学校の社会 (現代社会科学叢書) 作者: イヴァン・イリッチ,東洋,小澤周三 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 1977/10/20 メディア: 単行本 購入: 5人 クリック: 40回 この商品を含…

物語文学の発展と「もののあわれ」の話

1 夏になってから、角田光代訳の「源氏物語」を、原文と照らし合わせながら読み進めている。 源氏物語 上 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2018/09/14 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 学生のときに…

『破戒』の話ー「公」と「私」の葛藤から見えてくる「近代」について

1 「近代」とは、目覚めた「私」を押さえつける封建的な「公」との格闘の時代である。文学はこの時代をどのように見つめたのであろうか。島崎藤村の小説『破戒』を通して、「公」と「私」の葛藤から見えてくる「近代」について考えてみたい。 破戒 (新潮文…

三国町を散策した話など

gorone89.hatenablog.com 上の記事の続き。妻の実家がある福井県坂井市三国町に帰省しました。初日は近所の海女さんから安くいただいたサザエを大量に食べました。 妻の亡くなった祖母も海女さんだったそうです。妻は少女時代、祖母が獲ってきたサザエやウニ…

戦後74年目の夏、映画『東京裁判 4Kデジタルリマスター版』を見て

1 ドキュメンタリー映画『東京裁判 4Kデジタルリマスター版』が現在映画館で公開中なので、見に行った。 監督は小林正樹。『人間の條件』六部作(59~61年)、『切腹』(62年)、『怪談』(65)などの小林監督作品は見たことがあったが、この『東京裁判』は…

中国発SF小説『三体』が面白すぎる

1 近頃、夜になると、ベランダに出て空を見上げている。夏の夜空に輝く幾千の星。デネブ、アルタイル、ベガを結んで、夏の大三角形を作ってみる。 夜空を眺めていると様々な想像に駆られる。子供のころの僕は、映画の『未知との遭遇』、『E.T.』、『スター…

東尋坊に行った話など

暑中お見舞い申し上げます。 今年の夏は胸まで暑い、不思議な不思議な夏です。 みなさん、いかがお過ごしでしょうか。茹だるような暑さが続きますね。毎年夏になると思い出すのが、村上春樹の処女作『風の歌を聴け』に登場するラジオのDJ、「犬の漫才師」の…

『華麗なる一族』と友人の結婚式とその夜の話

1 友人の結婚式が行われる会場がある六本木に、式開始の一時間前に着いてしまった。僕はコーヒーチェーン店に入り、アイスコーヒーと朝食を注文した。外は暑かった。スーツはしんどい。 先に来たアイスコーヒーをすすりながら、『華麗なる一族』の下巻を読…

バリューブックスへ本を売った話と京アニへの支援金の話

6月23日に放送された、TBSラジオ「文化系トークラジオLife」の「ポスト熱狂の組織論」の回でスポンサーについた企業「バリューブックス」のサービスに興味を持ったので利用してみた。バリューブックスは、ネットで本の買い取りを申し込めるサービスを提供し…

清水屋みやげ店のかき氷など冷たいものを食べた記録

①伊勢原にある「清水屋みやげ店」のかき氷 大山入り口にあります どこか懐かしさを感じる店内 僕が頼んだのは「ライチ&カルピス」(600円)。でかい。 妻は「ココナッツ&パイン」(700円)。とても美味しく、サクサクと食べ進められます。 ②サーティワンアイ…

アンパンマンで、2歳息子の映画館デビューの話

1 そして、イヤイヤ期は到来した。 2歳の息子・ハルタは、何をさせようとしても「やだ!」と言って逃走してしまう。 「お着替えしよう」「やだ!」「マンマ食べよう」「やだ!」「お風呂入ろう」「やだ!」「歯磨きしよう」「やだ!」「ネンネしよう」「や…

2019年上半期に読んだ、心に残る10冊の本

今週のお題「2019年上半期」 今年の上半期は、インフルエンザになったり、次男が生れたり、牛乳パックで椅子を作成したり、元号が変わって気持ちを新たにしたり、家族でピクニックに行ったり、財布をなくしたりと様々なことがあったが、おおむね充実した毎日…

マルクス・ガブリエルは哲学の革新者なのか?-『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』を読んで

1 www3.nhk.or.jp 先日起きた、中東のホムルズ海峡地点でタンカーが攻撃を受けた事件関連のニュースを追っている。今回の件での、ドナルド・トランプ米大統領のやり口はえげつない。イランによるタンカー攻撃の証拠が十分ではないのにかかわらず、わずかな…

雨の休日の話

今週のお題「雨の日の楽しみ方」 1 雨の日の楽しみは、なんといっても読書である。 この前の雨の休日、お昼から妻はお友達のところへ遊びに行った。僕は自宅の掃除と、夕飯の下準備を済ませ、本に手を伸ばした。長男のハルタ(2歳2ヶ月)と次男のレイ(0…

読んだもの観たもの、令和元年初夏

山崎豊子熱、再燃! 岡田准一主演の『白い巨塔』のドラマを惰性で全話視聴したが、ひどい出来で、コメディを見てるかのように感じたのであった。自分が田宮二郎版、唐沢寿明版のドラマと比較しすぎているのか。 白い巨塔〈第1巻〉 (新潮文庫) 作者: 山崎豊子…