ゴロネ読書退屈日記

ゴロネ。読書ブログを目指している雑記ブログ。2人の息子とじゃれ合うことが趣味。

オーディオブックの衝撃

 
今年の目標の一つは本を100冊読むことであったが、年末までにその目標を達成できないであろうことは明白であった。言い訳をするが、本を読む余裕がないのだ。学生のころであれば、年間100冊くらいなら、なんなくクリアできたであろうが、自身の今の生活を顧みると、生来の遅読に加え、本を読むための時間がちゃんと確保できていないのであった。
 
◇平均的なゴロネの一日◇
 
  5:30〜  6:00 起床、出勤の準備
  6:00〜  6:30 読書
  6:30〜  7:30 通勤(自動車)
  7:30〜19:30 仕事(休憩なし)
19:30〜20:30 帰宅
20:30〜21:00 夕飯
21:00〜21:30 風呂(子供2人を入れる)
21:30〜22:00 子供と遊ぶ(そして子供就寝)
22:00〜23:00 読書、就寝
 
平日の読書時間は大体1時間半くらい。仕事がもっと長引くことはあるし、仕事の疲れで読書ができなくなることもある。休日は3時間ほど本を読む。もっと読書時間を増やしたい!
 
ということで、運転しながらでも読書(に近いこと)ができるオーディオブックにチャレンジしてみた。
 
様々なオーディオブックのプラットフォームがあるが、日頃amazonに頼って文化生活を楽しんでいるということもあり、amazonが運営する、Audible(オーディブル)を試してみた。
 
 
僕は基本1日2時間運転しているので、運転中に本が聴けるのは、オーディオブックの大きなメリットである。しかし、心配なこともある。オーディオブックでは、聞き流してしまったり、話が理解できなかったりすることが頻繁に発生しそうな気がする。普通の読書以上に集中力が必要とされるのではないか。
 
……と思っていたが、実際にオーディオブックを聴いてみると、本の内容にかなり没入できた。
 
最初にダウンロードしたのは、第155回芥川賞を受賞した『コンビニ人間』(村田沙耶香)である。以前から読みたいと思っていた。

 

コンビニ人間 (文春文庫)

コンビニ人間 (文春文庫)

 

 

朗読はお笑いタレントの大久保佳代子さん。レビューでは、その朗読に批判的な意見が少なからずあったが、僕は彼女の声に非常に好感が持てた。その朗読によって、物語の場面の一つひとつがありありと想像できた。
 
登場人物の一人である白羽の「この世界は異物を認めない」という台詞が頭から離れない。36歳未婚、コンビニバイト18年の女性主人公に、「普通」を押しつけようとしたり、「普通」に矯正させようとするありがた迷惑な人々がなんと多いことか。世間の「普通」と自身の「普通」のずれてしまったときの社会の恐ろしさを小説は淡々と描いている。僕も誰かに「普通」(と信じているもの)を強制していないだろうかと、自身のコミュニーケーションのあり方を問い直すことができた。…
 
…いやはや、素晴らしい小説です。
 
 
コンビニ人間』を読み終えてからも、次々と本を聴いている。オーディオブックは本なのかという議論は横においといて、とりあえず、今までとは比べものにならないほどのかなりのハイペースで近頃本を読了(聴了?)しているのであった。
 
ただAudibleは、月額1500円も払っているのに、毎月1ポイントしか得られないところが不満。1ポイントでダウンロードできるのは1冊のみである。それ以上の冊数を聴きたい場合は、別途購入しなくてはならない。お金がかかりすぎる。
 
オーディオブックそれ自体は非常に気に入ったので、Audible以外のプラットフォームも試してみたいと思います。