ルフィ大好き宣言ー『ONE PIECE』20周年に寄せて
終わりの見えない仕事の量に、毎日胃がきりきりと痛む日々である。
正直、このようにブログを書いている時間は、仕事を効率的に処理しようとすれば、無駄な時間であるのかもしれないが、読むことや書くことなど、自分の生きがいの時間を削減してしまっては、何のための人生だかわからない。
時間の使い方を工夫し、自分のために使える自由な時間を少しでも多く確保したいと思う。
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先日、『ONE PIECE』の87巻を購入した。子供のころから、『ONE PIECE』の新刊の発売日はわくわくする。
僕はここに高らかに宣言したい!(このブログを読んでくれている人は少ないかもしれないけど)
『ONE PIECE』の主人公・ルフィのことが大好きである!
別に現在の自分の生活に大きく不満を抱いているわけでなく、それなりに幸せだけれど、社会的な責任などみんな投げ出して、ルフィのように“のびのび”と生きられたらと思うことがある。(ルフィのキャラクターと、その「ゴムゴムの実」の能力は奇跡的な調和をしている)
ルフィは自由だ。自分の人生を、他人の目など気にすることなく、自分のものとして楽しんで生きている。
ルフィのように自分も自分の人生を自由に生きたいと思っていたが、大人になり、そのような生き方をすることがいかに難しいかということを痛感した。
20年続いている漫画であるが、ルフィは自分自身の人生に対するスタンスを一貫させていることが彼の言動から読み取れる。
「おれがなるって決めたんだから その為に戦って死ぬんなら別にいい」
巻一 第2話「その男 麦わらのルフィ」
「支配なんかしねェよ この海で一番自由な奴が 海賊王だ!!!」
巻五十二 第507話「黄猿上陸」
「だからよ!! おれは“海賊王”になるんだよ!!! 偉くなりてぇわけじゃねエ!!!」
巻八十 第800話「子分盃」
僕がルフィのことを大好きである理由は、その底なしの明るさと、「仲間」を信じきる心を持っていることにある。
『ONE PIECE』を嫌いな人の中には、この「仲間」という言葉の押し付けがましさを理由としている人も少なくない。僕もどちらかというと安易に使われる「仲間」や「絆」といった言葉に嫌悪感を抱きやすい人間である。
ただ、ルフィの仲間を信じ、仲間を頼る心の徹底ぶりから発生する人間関係は、そこらにある普通の人と人のつながりとは質の異なるものであると僕は考えている。
思想家の内田樹が、『ONE PIECE STRONG WORDS』の中で、ルフィの「リーダーとしての資質」について語っている。内田樹の本をよく読んでいる時期があったが、彼が語る『ONE PIECE』論はかなり好きで、腑に落ちる。
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「おれは剣術を使えねえェんだコノヤロー!!!
航海術も持ってねェし!!! 料理も作れねェし!!
ウソもつけねぇ!! おれは助けてもらわねェと
生きていけねェ自信がある!!!」
巻十 第90話「何ができる」
この宣言のうちに、ルフィの「組織論」のすべてが書き込まれています。個人的に『ONE PIECE』全編の中でもっとも好きな言葉です。ルフィが何よりも求めているのは「その人がいないと、生きてゆけない人」だからです。
(中略)
彼の際立ったリーダーシップは、まさに「ルフィは私がいなければ生きてゆけない」という強い被ー依存の感覚を乗組員にもたらすことによって発揮されます。「私は頼られている」という感覚が乗組員一人ひとりのパフォーマンスの爆発的な開花を導き出す。
ルフィの「リーダーとしての資質」は仲間たちの能力を最大限に発揮させ、彼は仲間たちから大いに慕われる。
司馬遼太郎の『世に棲む日日』を読んで、ルフィは吉田松陰に似ていると気づいた。
松蔭が松下村塾でたちの指導に当たった期間は、わずか2年余りだったのにも関わらず、その死後も彼は多くの人々から慕われ、塾生たちは幕末や明治期に名を残す働きをしている。
松蔭は、どんなに変質的な塾生であっても、その良さを見抜き、認め、弟子ではなく、自分の師として扱うことで、その塾生たちを人格的に変容させると同時に、塾生たちの持つ能力を開花させた。
周囲の人間の長所を見抜き、彼らに強く依存する「リーダーとしての資質」が松蔭とルフィの共通点であると思う。
『ONE PIECE』の登場人物たちは、敵味方関係なく、ルフィの発する魅力に引き込まれている。そして、多くの『ONE PIECE』の読者も同じだ。
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さまざまなことに疲れを感じるとき、いつも僕はルフィに励まされてきた。
いつかやってくるであろう、その旅の終わりまで、僕は彼を応援し続けます。
ルフィ!!がんばれ!!!