ゴロネ読書退屈日記

ゴロネ。読書ブログを目指している雑記ブログ。2人の息子とじゃれ合うことが趣味。

三国町を散策した話など

gorone89.hatenablog.com 上の記事の続き。妻の実家がある福井県坂井市三国町に帰省しました。初日は近所の海女さんから安くいただいたサザエを大量に食べました。 妻の亡くなった祖母も海女さんだったそうです。妻は少女時代、祖母が獲ってきたサザエやウニ…

戦後74年目の夏、映画『東京裁判 4Kデジタルリマスター版』を見て

1 ドキュメンタリー映画『東京裁判 4Kデジタルリマスター版』が現在映画館で公開中なので、見に行った。 監督は小林正樹。『人間の條件』六部作(59~61年)、『切腹』(62年)、『怪談』(65)などの小林監督作品は見たことがあったが、この『東京裁判』は…

中国発SF小説『三体』が面白すぎる

1 近頃、夜になると、ベランダに出て空を見上げている。夏の夜空に輝く幾千の星。デネブ、アルタイル、ベガを結んで、夏の大三角形を作ってみる。 夜空を眺めていると様々な想像に駆られる。子供のころの僕は、映画の『未知との遭遇』、『E.T.』、『スター…

東尋坊に行った話など

暑中お見舞い申し上げます。 今年の夏は胸まで暑い、不思議な不思議な夏です。 みなさん、いかがお過ごしでしょうか。茹だるような暑さが続きますね。毎年夏になると思い出すのが、村上春樹の処女作『風の歌を聴け』に登場するラジオのDJ、「犬の漫才師」の…

『華麗なる一族』と友人の結婚式とその夜の話

1 友人の結婚式が行われる会場がある六本木に、式開始の一時間前に着いてしまった。僕はコーヒーチェーン店に入り、アイスコーヒーと朝食を注文した。外は暑かった。スーツはしんどい。 先に来たアイスコーヒーをすすりながら、『華麗なる一族』の下巻を読…

バリューブックスへ本を売った話と京アニへの支援金の話

6月23日に放送された、TBSラジオ「文化系トークラジオLife」の「ポスト熱狂の組織論」の回でスポンサーについた企業「バリューブックス」のサービスに興味を持ったので利用してみた。バリューブックスは、ネットで本の買い取りを申し込めるサービスを提供し…

清水屋みやげ店のかき氷など冷たいものを食べた記録

①伊勢原にある「清水屋みやげ店」のかき氷 大山入り口にあります どこか懐かしさを感じる店内 僕が頼んだのは「ライチ&カルピス」(600円)。でかい。 妻は「ココナッツ&パイン」(700円)。とても美味しく、サクサクと食べ進められます。 ②サーティワンアイ…

アンパンマンで、2歳息子の映画館デビューの話

1 そして、イヤイヤ期は到来した。 2歳の息子・ハルタは、何をさせようとしても「やだ!」と言って逃走してしまう。 「お着替えしよう」「やだ!」「マンマ食べよう」「やだ!」「お風呂入ろう」「やだ!」「歯磨きしよう」「やだ!」「ネンネしよう」「や…

2019年上半期に読んだ、心に残る10冊の本

今週のお題「2019年上半期」 今年の上半期は、インフルエンザになったり、次男が生れたり、牛乳パックで椅子を作成したり、元号が変わって気持ちを新たにしたり、家族でピクニックに行ったり、財布をなくしたりと様々なことがあったが、おおむね充実した毎日…

マルクス・ガブリエルは哲学の革新者なのか?-『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』を読んで

1 www3.nhk.or.jp 先日起きた、中東のホムルズ海峡地点でタンカーが攻撃を受けた事件関連のニュースを追っている。今回の件での、ドナルド・トランプ米大統領のやり口はえげつない。イランによるタンカー攻撃の証拠が十分ではないのにかかわらず、わずかな…

雨の休日の話

今週のお題「雨の日の楽しみ方」 1 雨の日の楽しみは、なんといっても読書である。 この前の雨の休日、お昼から妻はお友達のところへ遊びに行った。僕は自宅の掃除と、夕飯の下準備を済ませ、本に手を伸ばした。長男のハルタ(2歳2ヶ月)と次男のレイ(0…

読んだもの観たもの、令和元年初夏

山崎豊子熱、再燃! 岡田准一主演の『白い巨塔』のドラマを惰性で全話視聴したが、ひどい出来で、コメディを見てるかのように感じたのであった。自分が田宮二郎版、唐沢寿明版のドラマと比較しすぎているのか。 白い巨塔〈第1巻〉 (新潮文庫) 作者: 山崎豊子…

無力感で気だるい

1 近頃知り合った美大生が『1つと3つの椅子』という作品を教えてくれた。美術作品に疎い僕にとって、彼女の話は興味深かった。 1つと3つの椅子(1965年) 真ん中にあるのは実物の椅子、向かって左にあるのは椅子の写真、右にある文章は椅子の辞書的な説…

財布を落とした話

同じ過ちを繰り返さぬように書き残す。 とりあえず、酔っ払っていた。居酒屋で2人の友人と大いに飲んだあと、甘いものが非常に食べたくなり、コンビニで棒付きアイスを購入した。あの時確かに財布はあった。夜の9時半くらいであったと思う。 アイスを頬張…

『社会学史』、『誰の味方でもありません』、『未来を生きるスキル』の話

近頃、最近刊行されたばかりの3人の社会学者の新書を同時進行で読んでる。どれもとても面白いので紹介します。 ◯『社会学史』(大澤真幸) 社会学史 (講談社現代新書) 作者: 大澤真幸 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2019/03/19 メディア: 新書 この商品…

文節の鉢の中で泳ぐ孤独な金魚の話

ブログに書くネタが思いつかない。 問題:上の文を文節に分けて、その文節数を数字で答えなさい。 ……といったような問題が、中学校最初の国語のテストの文法問題として出題されることがよくある。上の問題の答えは「4」である。中学生の頃の自分にはこれが…

秦野戸川公園に行ったことなどGWのあれこれ

今週のお題「特大ゴールデンウィークSP」 1 妻がスーパーでたこ焼きの材料とたこ焼き器を買ってきた。「たこ焼きパーティやろうぜ」と妻。たこパなんて初めてだお。大阪では一家に一台たこ焼き器があるって本当かしらん、ご飯の上にたこ焼き乗せて食べるっ…

『パワー』の話ー男女の力関係が逆転する衝撃のディストピア小説

1 女性に対する男性の性暴力が、不起訴になったり無罪になったりする事件が相次いでいる。冤罪の可能性があるにしろ、「被害者の抵抗の有無」が加害者の罪の判断材料になることに憤りを覚えずにはいられない。日本の法は性被害者を守れないのか。 男女間で…

平成のおわり、桜、令和のはじまり

1 改元なぞどうでもいいと思っていたが、新しい元号の発表に何故か妙にワクワクしてしまったのであった。「令和」という新元号を書いてみたくて、あらゆる書類の「平成31年度」と表記してあるところの下に「令和元年度」と書き加えた。 大伴旅人が詠んだとさ…

【長男2歳の誕生日】紙パックで作成したイスをプレゼントした話

妻はここ1か月ほど、牛乳の紙パックを、飲んでは洗って開き、ため込んでいた。僕は牛乳が大の苦手なので、紙パックのオレンジジュースとアップルジュースを交互にがぶ飲みし、その活動を応援した(少々下痢気味)。 なぜそれほど夫婦で紙パックをため込んで…

早春育児奮闘日記

3月21日(祝) 23歳の春分の日に、車にはねられた。 暖かな陽気の昼ごろ、原付に乗ってあくびをしながら停止線で信号待ちをしていると、突然の衝撃を受け、僕は前方に倒れこんだ。後ろを見ると黒い乗用車が止まっている。これがぶつかってきたのか。 車…

『アナログの逆襲』とノートのプレゼントの話

1 『アナログの逆襲』を読んだ。 アナログの逆襲: 「ポストデジタル経済」へ、ビジネスや発想はこう変わる 作者: デイビッド・サックス,加藤万里子 出版社/メーカー: インターシフト 発売日: 2018/12/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 本書…

平成の日本映画私的ベスト100[後編]

[前編]はこちら↓ gorone89.hatenablog.com [後編]では、平成16年(2004年)以降から50本を選出します。 『誰も知らない』 誰も知らない [DVD] 出版社/メーカー: バンダイビジュアル 発売日: 2005/03/11 メディア: DVD 購入: 2人 クリック: 145回…

妻とのディナーの話

1 先日第2子が産まれ、母子は現在入院中。僕が仕事の間、福井にある妻の実家から来てもらった義母が1歳の長男・ハルタの面倒を見ている。僕はなるべく早く仕事を切り上げ産院に行き、妻と生後間もない次男の顔を見る。そして、家に帰り、ハルタを風呂に入…

第2子が産まれた話

本日(2019年2月23日)、14時27分、第2子が産まれました。 今これは自宅でパソコンに向かって書いています。隣の部屋で1歳の長男は「スーピー」と寝息を立てている。妻と第2子は入院中。 今日は目まぐるしい一日だった。出産予定日を過ぎて2…

息子にインフルエンザをうつした話

1 インフルエンザになった自身を密室に隔離したが、家庭内別居の努力など時すでに遅く、一昨日の夜、1歳10ヶ月の息子ハルタが高熱を出した。 お医者さんに電話して指示を仰ぎ、昨年12月にハルタが熱性けいれんになったときにいただいた熱を下げる座薬をハ…

『トロッコ』(芥川龍之介)の話

1 「このやろう! 誰に断ってトロに触った?」 2 インフルエンザになり出勤停止になったのであるが、どうしても今週中に終わらせなければならない仕事があり、上司に「その仕事を会社に取りに行ってもいいですか?」と連絡したが、やっぱり「ダメ」と言わ…

思いがけぬ9連休と『おどろきの中国』の話

1 妻の出産予定日が1週間後に迫っている。出産直後のサポートに、福井にいる義母が来てくれるというので、3連休は、物置と化してる部屋を片付け、義母が泊まれる場所をつくった。 この連休は何の用事も仕事も入れず、掃除、洗濯、食器洗い、買い物などひ…

楽しい国語の授業と『使える!「国語」の考え方』の話

1 学校の「国語」の授業は面白かったか?と聞かれると、率直に言って、ひどく退屈であったと答えざるを得ない。 小学生の頃の国語の授業の内容はディスカッションなんかがあったので割と覚えているんだけど、中高生のときは国語の時間が苦痛だったという思い…

『野火』の話ー極限状態で「神」は現れるか

1 頭をガツンと鈍器で殴られたような強い衝撃を受けた。最初に『野火』(大岡昇平)を読み終えてから2週間ほど経ったが、毎日この小説のことばかり考えてしまい、何度も読み直した。 野火(のび) (新潮文庫) 作者: 大岡昇平 出版社/メーカー: 新潮社 発売日…